COLLABORATION 02SUGIKOUJOU(福岡県/家具メーカー)

土地に根差し、
木とともに歩むものづくり

PROFILE

古くから林業・製材業が盛んだった福岡県うきは市で1886年に創業して以来、130年以上の歴史を誇る老舗家具メーカー。箪笥など一般家庭向けの家具づくりから始まったものづくりは、時代のニーズに柔軟に呼応し、昭和初期には学校用の机や椅子、体育用品や遊具などを幅広く手がけていたことも。近年は、それまでのようなOEMやノーブランド製品の生産から方向転換し、自社ブランドを展開。国内生産にこだわって、人と環境に配慮した長く愛せる家具づくりを続けています。

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福岡市内から車で南東へ約1時間。
杉工場さんは、古い城下町の風情が残る
うきは市吉井町にあります。
かつては林業や製材業が盛んで、
木工所も数多くあったうきは市。
今では少数となった家具メーカーの
杉工場さんは、いま改めて原点に立ち返り、
暮らしに寄り添う丁寧なものづくりを、
オリジナルブランドから提案しています。
そんな杉工場さんにとって柿渋との出会いは
どんなものだったのでしょうか。

杉やヒノキの一大産地として知られる大分県日田市に隣接するうきは市。かつて日田で伐り出された木材は、筑後川に乗って下流へ運ばれたため、その水運の中継点となったうきは市でも、製材業をはじめ木を使ったものづくりが盛んになりました。1886年に創業した杉工場さんは、初期は一般家庭向け家具を製作していましたが、やがて学校で使われる机、椅子、体育器具、遊具などを幅広く手がけるように。その丈夫な製品群は高く評価され、昭和初期には、学校用家具工場として当時の文部省から推薦を受けたほどです。

戦後になり、体育器具や遊具の主流がスチールに取って代わられると、杉工場さんは一般家庭向けの家具づくりに回帰。しかし、欧米の高級家具が注目を浴びる一方で、安価なアジア製の家具にも需要が集まり、日本製家具は苦戦を強いられるようになります。杉工場さんは他社に先駆けていち早く海外工場を設立し、そこで作ったパーツを輸入して、うきは市で組み立てと仕上げを行うという戦略にシフト。低価格路線でOEMやノーブランド製品を数多く手がけてきましたが、2005年頃再びものづくりの転機が訪れます。

自社のものづくりを見つめ直すきっかけになったのは、家具づくりに使われる薬剤や塗料でした。引き出しなどに用いる桐材を白く保つための漂白剤や、家具表面の塗装に用いられるウレタン塗料。代表の杉寛司さんは、海外工場に何度か足を運ぶうち、そういった合成化学物質を使う環境にいると、すぐに気分が悪くなってしまうことに気づきました。「こういうものを使い続けるのは、工場で働く人にとっても、家具を使う人にとっても良くないのではないか」と杉さんは自問しました。とくに杉工場さんの製品には、子ども向け学習机が多かったため、子どもの健康を考えることはメーカーの責任だと感じたのです。

この気づきをきっかけに、生産拠点をうきは市に戻した杉工場さん。ウレタン塗装もやめ、すべてオイル仕上げに切り替えました。当初は小売店にもそのこだわりはなかなか理解してもらえなかったといいますが、それでも自然で体にいいものを、との信念を貫き、2011年には自社ブランドを発足。カルチャー発信拠点となるショールームも開設し、自分たちらしいものづくりを模索する日々の中で、2016年に出会ったのがトミヤマでした。

自社のものづくりを見つめ直すきっかけになったのは、家具づくりに使われる薬剤や塗料でした。引き出しなどに用いる桐材を白く保つための漂白剤や、家具表面の塗装に用いられるウレタン塗料。代表の杉寛司さんは、海外工場に何度か足を運ぶうち、そういった合成化学物質を使う環境にいると、すぐに気分が悪くなってしまうことに気づきました。「こういうものを使い続けるのは、工場で働く人にとっても、家具を使う人にとっても良くないのではないか」と杉さんは自問しました。とくに杉工場さんの製品には、子ども向け学習机が多かったため、

子どもの健康を考えることはメーカーの責任だと感じたのです。この気づきをきっかけに、生産拠点をうきは市に戻した杉工場さん。ウレタン塗装もやめ、すべてオイル仕上げに切り替えました。当初は小売店にもそのこだわりはなかなか理解してもらえなかったといいますが、それでも自然で体にいいものを、との信念を貫き、2011年には自社ブランドを発足。カルチャー発信拠点となるショールームも開設し、自分たちらしいものづくりを模索する日々の中で、2016年に出会ったのがトミヤマでした。

まず興味を示したのが、トミヤマの下地材「ノンシックS」。それまで使っていた下地材との比較実験を行った上で、性能的に遜色がなく、より人と環境にやさしいことを踏まえ、すべての下地材を「ノンシックS」に切り替えました。そしてトミヤマと対話を重ねるうち、柿渋の効能や魅力に開眼していった杉工場さんは、新たに発表した「K&Kシリーズ」に、「柿渋+オイル仕上げ」や「無塗装」という選択肢を加えました。さまざまな時代や国が生んだ名品をリデザインし、国産材を使って丁寧な手仕事で仕上げたK&Kシリーズは、家族とともに歳月を重ねて味わいを増していくのが特長で柿渋と相性ぴったり。

無塗装タイプはそのまま使うのももちろんいいけれど、ぜひ柿渋やオイルを自分で塗る楽しみを味わってほしいというのが杉工場さんの考えです。
「柿渋とはどういうもので、なぜ木や人の健康にいいのか、という事実を知ること。それによって身の回りのモノが作られる過程を考えるきっかけになるし、モノを選ぶ目も変わってくるんじゃないかと思います」と語るのは企画を担当する大庭良紀さん。そんな体験は子どもたちにもかけがえない贈りものとなりそうです。

COLLABORATION ITEMS

柿渋+オイル仕上げ

K&K 1830
America Craft desk

長く付き合える、質実剛健のスタイル。
無塗装タイプに柿渋を塗れば、思い入れもひとしお。

  • 【寸法】幅900× 奥行500× 高さ750mm
  • 【材質】国産ナラ材・国産ナラ材突板・国産杉材
  • ◆無塗装/オイル仕上げ/柿渋+ オイル仕上げの
    3タイプからお選びいただけます。
  • ◆こちらの商品は受注生産品となり、お届けまで
    2ヶ月程度お時間を頂戴します。
無塗装¥193,600(税込)
オイル仕上げ¥202,770(税込)
柿渋+オイル仕上げ¥208,980(税込)
  • 無塗装
柿渋+オイル仕上げ

K&K 1830 America Extension table

古き良き時代を思わせるシンプルさ。
年月を経たら、柿渋でメンテナンスしても。

  • 【寸法】幅1000× 奥行500 ~ 655× 高さ750mm
  • 【材質】天然木ナラ材・真鍮
  • ◆無塗装/オイル仕上げ/柿渋+オイル仕上げの
    3タイプからお選びいただけます。
  • ◆こちらの商品は受注生産となり、
    お届けまで2ヶ月程度お時間を頂戴します。
無塗装¥117,500(税込)
オイル仕上げ¥137,700(税込)
柿渋+オイル仕上げ¥145,260(税込)
柿渋+オイル仕上げ

折りたたみイス ホワイト(ホワイトのみ即納可能)

室内でもアウトドアでも大活躍。
プチDIY で柿渋を塗ってカスタマイズするのもおすすめ。

  • 【外形寸法】幅37.5× 奥行38× 高さ43cm
  • 【材質】国産ビーチ材 布部:綿100% 
    金具:真鍮
  • ◆ホワイトのみ即納可能です。
  • ◆他の5 色はお取り寄せ品となります。
¥9,680(税込)
  • 座面や木部分に柿渋を塗ると、渋い色合いに。座面や木部分に柿渋を塗ると、渋い色合いに。
  • レッド
    (お取り寄せ品)

  • ネイビー
    (お取り寄せ品)

  • イエロー
    (お取り寄せ品)

  • グレー
    (お取り寄せ品)

  • オリーブ
    (お取り寄せ品)

掲載商品は、受注生産を承ります。

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